市街化区域・市街化調整区域で家が建てられるか調べる流れ
1. まずは自分の土地を確認
はじめに、あなたの土地が「市街化区域」か「市街化調整区域」かを確認します。
確認方法は次の通りです。
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市役所や町役場の「都市計画課」「建築課」で都市計画図を閲覧
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国土交通省の地理院地図や各自治体の都市計画情報システムでオンライン確認
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公図や登記簿、地目などの基本情報をチェック
👉 一般的には、市街化区域では原則として建築可能、市街化調整区域では原則として建築不可(例外あり) となります。
2. 不明点の整理と相談
相談の際には以下の資料を準備するとスムーズです。
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土地の所在地・地番
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公図や登記事項証明書
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測量図や現況写真
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周辺の道路・上下水道などのインフラ状況
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都市計画情報(用途地域、建ぺい率・容積率など)
ここで、「建築可能かどうか」「許可が必要か」「どんな手続きが必要か」の方向性をつかみます。
3. 詳細調査・現地確認
次に、より具体的な調査を行います。
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現地の接道状況、形状、周辺環境の確認
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地目や登記、権利関係の精査
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法令制限(都市計画法・建築基準法・条例など)の確認
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過去の利用履歴(以前に建物があったかどうか)
この調査で、「建築が可能な条件」や「必要な許可・申請の種類」を明確にします。
4. 許可申請の準備
建築可能と判断された場合、必要な手続きに進みます。
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開発許可申請:市街化調整区域で土地の造成や建築を行う場合
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建築許可申請(都市計画法第43条など):例外的に建築が認められるケース
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建築確認申請:建築基準法に基づく一般的な手続き
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農地転用許可:土地が農地の場合
必要な図面や申請書を揃え、自治体と調整しながら申請します。
5. 審査・補正対応
申請後、自治体による審査が行われます。
追加資料の提出や補正を求められることもあるため、指示に従って対応します。
審査期間は内容によって異なり、数週間〜数か月ほどかかる場合もあります。
6. 許可取得後の建築手続き (建築士さんの業務です)
許可が下りたら、建築確認申請を行い「確認済証」を取得します。
これにより、正式に工事を着手することができます。
工事中は中間検査・完了検査を受け、建物が法令に適合しているか確認します。
7. 完了・引き渡し
建物が完成し、検査に合格すると引き渡し・登記などの手続きに進みます。
これで「市街化区域・市街化調整区域における建築までの流れ」が完了です。
注意点・ポイント
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市街化調整区域では原則建築できませんが、「分家住宅」や「既存宅地制度」などの例外的な制度を利用できる場合があります。
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例外許可の要件は自治体ごとに異なるため、早めに役所や専門家に相談することが大切です。
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農地転用、接道条件、上下水道の整備状況など、技術的要件にも注意が必要です。
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許可取得まで半年以上かかることもあるため、余裕を持った計画を立てましょう。
